ドクターコラム

慢性腎臓病と心血管疾患(3)慢性うっ血性心不全

慢性腎臓病と心血管疾患(3)
慢性うっ血性心不全

東邦大学医学部 腎臓学講座 教授 長谷 弘記 先生

東邦大学医学部 腎臓学講座 教授 長谷 弘記 先生

慢性腎臓病と心血管疾患(3)慢性うっ血性心不全

掲載日:2017/07/13

■予防

減塩
CKD患者さんの場合、慢性うっ血性心不全の原因となることが多い虚血性心疾患や大動脈弁狭窄症の予防・治療を行うことが最も重要です。また、食塩の摂取を制限し、体液(血液)が増えすぎないようにコントロールすることも大切です。

■治療
<薬物治療>
CKD患者さんに合併する慢性うっ血性心不全の薬物治療としては、主に以下の薬剤をそれぞれ単独で使用するか、組み合わせて使用するのが一般的です。

薬物療法

<薬物以外の治療>
睡眠時無呼吸症候群(SAS)を合併している患者さんでは、慢性うっ血性心不全の治療の一環としてSASの治療も重要になります。上記の薬物治療によってもある程度SASは改善されますが、それでも不十分な場合は、以下の治療を追加します。

陽圧呼吸療法
陽圧呼吸療法
睡眠時にマスクを介して一定の圧を加えた空気を持続的に送り込み、空気の通り道が塞がらないようにする治療法。


口腔内装置治療
マウスピース
睡眠時に口腔内装置(マウスピース)を用いて下あごを前方に固定し、空気の通り道を広げる治療法。

在宅酸素療法
自宅に設置した酸素供給機を用いて、睡眠時に濃度の高い酸素を吸入し、不足している酸素を補う治療法。

☞【参考】
ドクターコラム:慢性腎臓病と心血管疾患「虚血性心疾患」「大動脈弁狭窄症

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