教えて!ドクター

Q

慢性腎臓病(CKD)になると
必ず末期腎不全になりますか?

慢性腎臓病(CKD)になると
必ず末期腎不全になりますか?

回答いただいた先生
京都大学大学院医学研究科 腎臓内科学 教授 柳田 素子 先生
京都大学大学院医学研究科 腎臓内科学 教授
柳田 素子 先生
末期腎不全

掲載日:2023/11/07

A

慢性腎臓病(CKD)は、必ずしも末期腎不全に進行するわけではありません。
慢性腎臓病が進行すると腎機能が徐々に低下していき、正常時の30%(eGFRで30)以下になると、高度低下という状態になります。高度低下になると、その後に腎機能が回復することは難しくなります。

eGFRと腎機能の関係

※eGFRは、血清クレアチニンの値が分かれば、eGFR早見表eGFR計算ツールを使ってご自身で確認できます。

さらに腎機能の低下が進み、eGFRが15未満になると、高度低下から末期腎不全という状態になり、腎機能を補うために腎代替療法腎移植透析)が必要になります。

腎代替療法

ただし、成人の慢性腎臓病患者さんのうち、末期腎不全まで進行している患者さんは全体の約0.4%とされています(*)

大半の慢性腎臓病は、早期から適切な治療を行うことで、治癒(ちゆ)できる、または悪化を抑えられる可能性が高くなります。できるだけ早く治療を始め、きちんと通院し、医師の指導に従ってしっかり治療を続けることが大切です。

CKDの治療


☞ 参考:教えて!ドクター「Q. 慢性腎臓病(CKD)は、どのような経過をたどるのですか?」「Q. 慢性腎臓病の治療について教えて下さい。」「Q. 慢性腎臓病を治療するためには、どのような病院を受診すればいいですか?

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<出典>
* 日本腎臓学会. CKD診療ガイド2012: p6


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