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Q

腎生検はどのような検査ですか?
痛いのですか?

腎生検はどのような検査ですか?
痛いのですか?

回答いただいた先生
奈良県立医科大学 腎臓内科学 教授 鶴屋 和彦 先生
奈良県立医科大学 腎臓内科学 教授 鶴屋 和彦 先生
腎生検とは

掲載日:2023/09/29

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A

腎生検は、腎臓の組織の一部を採取して、顕微鏡で組織の状態を詳しく調べる、入院で行う検査です。一般的には、腎臓まで針を刺して組織を採取します。

腎臓病にはさまざまな原因疾患があり、原因疾患によって治療法も異なります。血液検査や尿検査、画像検査のみでは,その原因疾患を正しく診断することが難しい場合があります。腎生検は、腎臓病の原因疾患を特定して、有効な治療法を決定するために行います。日本では年間2万件以上行われている一般的な検査です(*1)

腎生検

【一般的な腎生検の手順】

① 腕に点滴のための針を刺します。

② 尿道に管を入れます。
※検査後の安静中、仰向けでの臥床状態で排尿可能であれば、入れない場合もあります。

③ うつ伏せになってもらい、背中側の腰のあたりに超音波をあてて腎臓の位置を確認します。

④ 針を刺す部分に局所麻酔をします。

⑤ 超音波で確認しながら、鉛筆の芯くらいの太さの針を刺していき、少しの間息を止めてもらって、その間に腎臓まで針を刺して組織を採取します。

⑥ 針を抜いたら、針を刺した部分を5~10分程度圧迫して止血します。

腎生検の様子

これを数回繰り返します(回数は患者さんや病院によって異なります)。30分~1時間程度で組織の採取が終わります。

<痛み>
痛みの感じ方は人それぞれですが、男性で尿道に管を入れるときに痛みを感じる方もいます。麻酔注射自体に少し痛みを感じる方もいます。針を刺すときや、腎臓の組織を採取するときは、麻酔が効いているので痛みを感じることはほとんどありませんが、腎臓まで針を刺し進めているときに押される感覚があると言う患者さんもいます。


【検査全体の流れ】

検査は入院で行います。入院期間は3泊4日~5泊6日程度が一般的です(*2)。小児は6泊7日以上の場合が多いです(*3)
以下は、一般的な検査全体の流れです(患者さんや病院によって異なります)。

腎生検の流れ

入院1日目
血液検査や尿検査を行います。

入院2日目
腎生検を行います。終了後は、仰向けに寝て、針を刺した部分の下に砂の入った袋をあてて止血し、4~8時間程度安静にします(*4,5)

入院3日目
腎生検後16~24時間程度で、立ったり歩いたりすることが許可されます(*6)

退院後
日常生活を送ることができますが、腰やお腹に大きな圧力がかかるような運動はしばらく制限されます。腎生検後2週間以内にすべての運動制限が解除される場合が多いですが、1カ月程度制限される場合もあります(*7)


<痛み>
腎生検後の数日間、腰に痛みを感じる場合もあります。


体への負担や、出血などの合併症のリスク、入院による時間的拘束はありますが、今後の生活にかかわる重要な治療方針を決める検査です。腎生検を行うかどうかは、最終的には患者さん自身の判断になります。医師の話をしっかりと聞いて検討してください。
※病気の状態などによっては、腎生検が受けられない場合もあります。

医師の説明

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<出典>
日本腎臓学会 腎生検ガイドブック改訂委員会 編. 腎生検ガイドブック2020 東京医学社、2020
*1 p28/*2 p111/*3 p138/*4 p112・p138/*5 p119・p146/*6 p120・p146/*7 p120・p146


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