腎代替療法を受ける前の準備

腎代替療法を受ける前の準備

監修:神戸大学医学部附属病院 腎臓内科 腎・血液浄化センター 西 愼一 先生

血液透析を受ける前の準備

血液透析

血液透析は、血液を体外循環させながら、機械を使ってろ過・排泄する方法です。
血液透析を受ける場合は、多くの血液を機械に送り出す必要があるため、血液流量の多い太い血管が必要になります。そのため、手首近くの動脈と静脈をつなぎ合わせて、静脈を太く発達させる手術を行います。局所麻酔で約1~2時間程度の手術です。このつなぎ合わせた部分を、内シャントと呼びます。内シャントは手術後2週間くらいたって十分発達してから使用することが望ましいため、透析が必要になる前に計画的に手術をしておくことが必要です。

内シャント


腹膜透析を受ける前の準備

腹膜透析

腹膜透析は、お腹の中にある腹膜の機能を利用して血液をろ過する方法です。
腹膜透析を受ける場合は、事前に、透析液を腹腔内に出し入れするカテーテルという管を、腹腔内に留置する手術が必要です。手術には従来法と段階的腹膜透析導入法(SMAP法)があります。

<従来法>
一般的には3週間~1カ月程度入院し、カテーテル挿入術と腹膜透析を自分でできるようになるための教育が行われます。通常手術では全身麻酔や硬膜外麻酔をし、手術後すぐに透析開始となります。

<段階的腹膜透析導入法(SMAP法)>
腎機能にまだ余裕があり、透析導入までの時間がある場合は、段階的腹膜透析導入法(SMAP法)が有効です。2回の入院が必要ですが、どちらの入院期間も1週間程度です。1回目の手術でカテーテルを挿入し、出口部を作成せずに皮下に埋め込み、腹膜透析導入の直前に2回目の手術を行って出口部を作成し、腹膜透析が可能な状態にします。

腹膜透析の出口部


腎移植を受ける前の準備

腎移植

生体腎移植の場合、6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族でドナー候補がいる場合、ドナーとレシピエントの適合性を調べるために、血液型、組織適合性、クロスマッチテストなどの検査を行い、その後ドナーとレシピエントの精密検査によって手術可能かを判断します。施設によっても異なりますが、初診から移植手術までは約2~3カ月です。

生体腎移植までの流れ


献腎移植の場合、日本臓器移植ネットワークに献腎移植希望登録手続きをし、腎臓提供者が現れるまで待機します。透析施設で透析治療を継続し、1年に1回は移植施設で診察を受けて体調のチェックを行います。現在では、一定の腎機能低下症例であれば、透析導入前から献腎登録ができます。

献腎移植までの流れ

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☞【参考】
腎移植・腹膜透析・血液透析…どうやって治療法を選ぶ?「腎代替療法 私の選び方
動画体験シリーズ「自分にあった治療法を見つけよう~療法選択外来の実際
3療法経験者インタビュー 松尾 裕子 さん


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