ドクターインタビュー

慶應義塾大学病院 血液浄化・透析センター 教授・センター長

林 松彦 先生
慶應義塾大学病院
血液浄化・透析センター 教授・センター長

林 松彦 先生
林 松彦 <font size="4">先生</font>

目次

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Chapter 4: 慶應義塾大学病院 血液浄化・透析センターにおける取組みについて

-----慶應義塾大学病院 血液浄化・透析センターの特徴を教えてください。

林先生4

当センターは大学病院の透析センターですので、急性腎不全患者さんの治療や、他の診療科での治療が必要で入院している慢性腎不全患者さんの透析療法を行っています。急性腎不全に関しては少しでも予後が改善できるようにさまざまな取り組みを行い、慢性腎不全の患者さんに関しては、患者さんができるだけ良い状態で手術を受けられるよう治療を行っています。

-----こちらの病院では、腎代替療法の選択に関してはどのように行われているのでしょうか。

保存期の段階では、腎臓内科を受診しますが、透析導入は血液浄化センターで行っており、腎移植は泌尿器科で行っています。腎代替療法の選択に関しては、腎臓内科、血液浄化・透析センター、泌尿器科が有機的に結合して患者さんに対応させていただいております。

-----今後、こちらのセンターでは、どのようなことに取組んでいかれるのでしょうか。

あくまでも病院全体の運営方針の上でというお話になりますが、現在の治療の延長で、急性腎障害あるいは重症合併症の患者さんの状態をいかに良く保つかということを進めながら、同時に他施設と協力し、透析患者さんの血管の石灰化を防ぐような治療を開発し、予後を改善していきたいと考えています。研究が臨床にきちんと生き、5年が5年半、6年、10年と予後を改善していけるようにこれからも頑張っていきたいと思います。当科には優秀な先生方がたくさんいらっしゃいますので、今後さらに、よりよい仕事をしていっていただけると思っています。

-----最後に、腎援隊サイトをご覧になっている、慢性腎臓病患者さんにメッセージをお願いいたします。


透析導入を控えている方々へ(1:33)

まず、保存期の方には、治療を諦めないでほしいと思います。もう透析になってしまうのだといって治療を諦めるのではなく、先生と協力してしっかりと治療を続けていくことで、透析までの期間が1年になり、1年半になり、2年になる、ということは非常によくあります。きちんと最後まで治療を受けることが大切です。
また、腎代替療法が必要になった患者さんには、血液透析、腹膜透析、腎移植のメリット、デメリットをよく理解した上で、ご自身やご家族のライフスタイルに合う治療法を選んでいただきたいと思います。
透析に関しては、透析療法や合併症の治療法が非常に進歩していますので、透析導入前のアクティビティを、導入後も維持することは難しくありません。導入後も旅行やスポーツ、もちろんお仕事も含めて、何かをあきらめなくてもよい透析療法が受けられるようになってきています。
また、将来に向けてもさまざまな研究が行われていますので、皆さんの期待に応えられるような治療法が出てくることも、そう遠くはないと思います。

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