透析患者インタビュー

腹膜透析患者インタビュー
透析患者 吉岡 綾子 さん

腹膜透析患者インタビュー
透析患者 吉岡 綾子 さん

腹膜透析患者インタビュー<br/>透析患者 吉岡綾子さん

透析患者さんにお話をお聞きする、腎援隊「透析患者インタビュー」第2回目は、腹膜透析歴2年の吉岡綾子さんです。
吉岡さんは75歳の時に慢性腎不全と診断され、85歳で腹膜透析導入となりました。腹膜透析を生活の一部としながら、ご自身のブランド「Ayako」の衣類や小物の製作に励んでいらっしゃる吉岡さんと、岡山済生会外来センター病院 腎臓病センター 野中慶佑先生、大脇浩香看護師に、さまざまなお話をお伺いしました。

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取材日:2018/09/19

目次

※このインタビューは、岡山済生会外来センター病院 腎臓病センターより候補となる方をご紹介いただき、ご本人様に応諾いただけた方を対象に実施しました。事前にご了承いただけた範囲で関連する情報を開示しております。記事の内容につきましては患者様から伺ったお話をそのまま掲載しておりますが、あくまで個人の経験と主観に基づくご意見・ご感想です。

経緯

Chapter 1: 腹膜透析を始めるまで

----- 慢性腎不全と診断されるまでの経緯を教えてください。

吉岡さん
慢性腎不全と診断されたのは、75歳の時です。それまで特に腎機能について指摘を受けたことはなく、当時も元気に生活していました。しかし、定期的に診察を受けていたかかりつけ医から、クレアチニン※1の値が少しずつ上がってきていると言われました。先生から紹介していただいた岡山済生会総合病院を受診したところ、慢性腎不全と診断されました。
のちに、他の病院で超音波(エコー)検査を受けて、多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)※2であることが分かりました。

※1 クレアチニン:血液中の老廃物の一種。腎機能が低下すると尿中への排泄量が減り、血液中の濃度が高くなるため、腎機能の指標として用いられる。
※2 多発性嚢胞腎:腎臓に液体の詰まった袋(嚢胞)ができ、それらが加齢とともに増えて大きくなる遺伝性の病気。

-----その後、どのような理由で腹膜透析を選ばれたのですか。

吉岡さん

吉岡さん
慢性腎不全の診断を受けた後、しばらくして転居し、別のかかりつけ医に診ていただいていましたが、83歳の時、クレアチニンの値が高くなっているということで、再び岡山済生会総合病院を紹介していただきました。受診の際、平松先生(現 岡山済生会外来センター病院 院長)から、将来的な治療法として腹膜透析をご提案いただきました。腹膜透析を行うことで元気に生活されている高齢の腎不全患者さんもいらっしゃるとお聞きし、それなら是非やりたいとその場で先生にお伝えしました。先生は、私の決断があまりにも早かったので驚かれていましたね(笑)。

-----他の治療選択肢については考えなかったのですか。

吉岡さん
腎移植という選択肢があることも知っていましたが、すでに80代でしたし、それまでに多くの手術を受けてきたので、もう大きな手術は受けたくないと思っていました。
また、私の親友が30年以上も血液透析を受けていたので、血液透析についてもよく知っていました。しかし、自宅で治療ができて、自由な時間を確保しやすい腹膜透析が自分には合っていると思いました。

-----実際に腹膜透析を始めるまで、腎不全による体調の変化はありましたか。

吉岡さん
特にありませんでした。体調の変化もなく、腎不全の症状も無いまま、2年後の85歳の時に腹膜透析導入となりました

※ 透析導入のタイミングは、腎機能、腎不全の症状、日常生活の障害度を考慮して決定されますが、腹膜透析の場合、残された腎機能が保たれやすい特長を活かすために、腎不全の症状が無い段階でも導入を検討することがあります(*)

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☞ 【参考】
腎移植者インタビュー
生体腎ドナーインタビュー
透析患者インタビュー

* 日本透析医学会. 腹膜透析ガイドライン 2019:p3-7


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慢性腎不全治療 私の体験談


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