腎移植ライフ

腎移植後の仕事
~腎移植後の生活で知っておきたいこと⑦~

腎移植後の仕事
~腎移植後の生活で知っておきたいこと⑦~

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 腫瘍学講座 泌尿器科学分野 講師
山田 保俊 先生

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 腫瘍学講座
泌尿器科学分野 講師 山田 保俊 先生

腎移植後の仕事 ~腎移植後の生活で知っておきたいこと⑦~

掲載日:2018/03/29

腎移植後は、腎機能が回復して体調がよくなり、多くの場合で健常者とほとんど変わらない生活ができるようになります。移植前から働いていた方はもちろんのこと、透析や腎不全が理由で働くことが難しかった方も、仕事で活躍するチャンスが広がります。

仕事

腎移植後に社会復帰し、働くことによって、移植後の生活がより安定した豊かなものになることが期待できます。また、働くことは、やりがいや、いきがい、新しい仲間との出会いなど、仕事でしか得られない貴重なものをもたらしてくれることもあります。

やりがい・仲間

■腎移植後は、どのような仕事ができるのか
基本的にはどのような職種・職場環境でも働けるようになりますが、清潔な環境で無理なく規則正しく働ける仕事がお勧めです。以下のような仕事は、せっかく移植した腎臓に悪影響を及ぼす恐れがあるので、選ばないか 選んだ場合でも十分な対策をとる必要があります。

<生活リズムが崩れる勤務体系>
移植した腎臓を長持ちさせるためには、免疫抑制薬を毎日決められた時間やタイミングで服用することが大切です。夜勤が多かったり、シフト制で勤務時間が毎日バラバラだったりすると、服薬時間が乱れて免疫抑制薬の飲み忘れにつながる恐れがあります。

服薬忘れ

対策としては、勤務体系に合わせて内服しやすい時間を薬剤師や主治医に相談しましょう。携帯電話のアラーム機能を使うなどして、服薬のタイミングを逃さないように注意しましょう。仕事の都合などで、どうしても決められた時間やタイミングで服薬することが難しい場合は、病院の指示に従い、多少時間が前後しても必ず服薬するようにします。

<感染のリスクが高い職種・職場環境>
腎移植者は、毎日免疫抑制薬を服用するため、一般の方よりも感染症にかかりやすくなっています。そのため、粉塵が舞い続けるような職場や、不衛生なものに触れる機会が多い仕事などは避けることが望ましいです。

工事現場

このような仕事をする場合は、適切なマスクの着用やこまめな手洗いなど、感染予防を徹底する必要があります。

<ハードな肉体労働>
脱水状態も移植腎に悪影響を及ぼします。大量に汗をかくような仕事をする場合は、十分な水分補給や休憩時間の確保に心がけましょう。

肉体労働

<過度なオフィスワーク>
事務仕事であっても、深夜残業が続いたりすると、過労が重なって移植した腎臓に悪影響を及ぼす恐れがあります。移植した腎臓のためにもオーバーワークは避け、睡眠や休息を十分にとることが大切です。

オーバーワーク

■腎移植後、どのくらいから仕事ができるのか
腎移植後は、一般的に退院して数週間後くらいから事務仕事ができるようになります。体を動かす仕事が始められる時期は、手術の傷の具合や腎機能の回復状況などにもよるので、医師との相談で決める必要があります。

腎移植後の社会復帰例

また、移植後1年くらいの間は免疫抑制薬の服用量が多く、抵抗力が低くなっているので、職場でも感染症には特に気をつけます。

■障害者雇用について
従業員が50人以上いる一般の民間企業は、雇用する労働者の2%にあたる障害者を雇用する義務があります(2018年3月現在)。腎移植者は、通常、等級が1級の身体障害者手帳を取得でき、障害者雇用枠で就職することができます(一般枠での就職も可能です)。障害者雇用枠で就職すると、仕事内容や仕事量などに配慮してもらえる場合もあります。

採用面接


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