
2017.01.26 透析の基本情報
透析ライフ
東京医科大学 腎臓内科学分野 主任教授 菅野 義彦 先生
東京医科大学 腎臓内科学分野 主任教授 菅野 義彦 先生
掲載日:2017/08/03
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■食塩は引き続き制限し、水分の取り過ぎを抑える
食べられるたんぱく質の量が増えると、食事から取る食塩量も多くなりがちですが、食塩摂取量の上限は、透析療法を始める前と同じく1日6gとされています(*)。
食塩を多く取ると、体が食塩の濃度を薄めようとして水を必要とするので、どうしても喉が渇いて、水分も多く摂取することになります。
■エネルギーは十分に確保するよう心がける
■必要に応じてカリウムを制限する
透析患者さんによっては、カリウムの制限が必要になることもあります。透析療法を始める前からカリウム制限をする場合もありますが、一般的な透析患者さんでは、尿量が減ってきてカリウムが十分に排泄できなくなり、体に溜まってくるようになると、摂取制限を始めます。
ただし、上記の内容は一般的な透析患者さんを想定した基準です。実際の食事療法は、尿がどれくらい出ているか、日ごろの透析で余分な水分や老廃物をどれくらい取り除けているか、といったそれぞれの患者さんの状態によって変わります。近年患者さんが少しずつ増えている在宅血液透析では、週に4回以上、場合によっては毎日透析を行うこともできるため、在宅血液透析患者さんの中には、ほとんど食事制限がない方もいらっしゃいます。
透析患者さんの食事療法は、医師や管理栄養士から個別に指導された内容に基づいて、しっかりと行うことが大切です。
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<出典>
* 日本腎臓学会 慢性腎臓病に対する食事療法基準 2014年版 日腎会誌 2014; 56: 553‒599
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