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Q

私の母は、末期腎不全となった父に腎提供を行いました。父には医療費の補助がありますが、ドナーとなり、腎臓が1つになった母には何もありません。
ドナーに補助がないのはなぜでしょうか?

私の母は、末期腎不全となった父に腎提供を行いました。
父には医療費の補助がありますが、ドナーとなり、腎臓が1つになった母には何もありません。
ドナーに補助がないのはなぜでしょうか?

回答いただいた先生
神戸大学医学部附属病院 泌尿器科 特命准教授 石村 武志 先生
神戸大学医学部附属病院 泌尿器科 特命准教授
石村 武志 先生
私の母は、末期腎不全となった父に腎提供を行いました。父には医療費の補助がありますが、ドナーとなり、腎臓が1つになった母には何もありません。ドナーに補助がないのはなぜでしょうか?

掲載日:2018/12/20

A


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まず、移植者(レシピエント)は、自立支援医療および重度心身障害者医療費助成制度の適応となり、医療費の助成を受けることができます。どちらかの制度を利用するか、もしくは両方を併用することができ、医療費の自己負担は月0~2万円程度に抑えることができます(2018年12月時点)。ただし、歯科治療などの免疫抑制療法と直接関係のない医療費は助成対象外です。

☞ 腎移植ライフ「腎移植後の医療費と自己負担

医療費助成制度

一方で、生体腎移植のドナーに関しては、最終的に腎移植を行うことができれば、腎提供の手術や入院、術前に行う各種の検査などに関わる医療費については、レシピエントの医療保険を使うため、ドナーの自己負担はありません。ただし、腎提供後はレシピエントのような医療費の助成はありません。

大前提として、腎提供によって健康に支障を来す可能性が高い方は、倫理的観点から、生体腎ドナーになることができません。そのため、ドナーには腎提供後の医療費の助成制度が設けられていないと考えられます。

生体腎ドナーの適応条件

ドナーの大前提

(補足)神戸大学大学院腎臓内科・腎血液浄化センター 教授・センター長 西愼一先生

ドナーは2つあった腎臓が1つになっても、腎機能がずっと50%のままではなく、一般的には腎提供前の60~70%程度まで回復するとされています(*1,2)

☞ 腎移植ライフ「腎提供後の生体腎ドナーの自己管理

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<出典>
*1 Yazawa M, et al. Kidney function, albuminuria and cardiovascular risk factors in post-operative living kidney donors: a single-center, cross-sectional study. Clin Exp Nephrol 2011; 15: 514-521
*2 Kido R, et al. Very low but stable glomerular filtration rate after living kidney donation: is the concept of “chronic kidney disease” applicable to kidney donors? Clin Exp Nephrol 2010; 14: 356-362


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