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腎移植における誤解と、腎移植医療の最新情報

腎移植における誤解と
腎移植医療の最新情報

市立札幌病院 腎臓移植外科 部長 原田 浩 先生

市立札幌病院 腎臓移植外科 部長 原田 浩 先生

腎移植における誤解と、腎移植医療の最新情報

掲載日:2016/01/21

腎臓はさまざまな理由で機能が障害されます。例えば、生まれつき腎臓の形や機能が障害されている腎低形成や、尿管や膀胱の機能障害により徐々に機能が障害される逆流性腎症、閉塞性腎症などの先天性の腎障害があります。遺伝子の異常で腎臓や肝臓が嚢胞で置き換わり、腎臓の機能や肝臓の機能が障害される先天性多発嚢胞腎も有名です。

しかし多くの場合は、生まれつき腎臓の機能には問題がなかったのに、その後、さまざまな理由で徐々に腎臓が障害される後天的素因によるものです。IgA腎症などの糸球体腎炎、そして最近増加している、糖尿病による糖尿病性腎症、さらに高齢や高血圧、脂質異常、メタボリックシンドロームの持続による腎の動脈硬化による腎硬化症などがあります。

腎臓は昔から肝心要・肝腎要と言うように、非常に重要な臓器で、体の恒常性を維持してくれています。もっと言うと、腎機能が障害されてしまうと死に至るため、末期腎不全となった場合には、生命維持のために、腎代替療法が必要となります。腎代替療法には、腹膜透析血液透析、そして腎移植があります。中でも腎移植は最良の腎代替療法です。なぜなら、失ってしまった腎臓の機能を、健常人の半分あるいはそれ以上に取り戻すことができるからです。一方で、透析療法は腎移植と違い、腎臓の機能を回復させる治療法ではありませんので、その機能を完全に補うことはできません。

腎移植

しかし、日本では末期腎不全の患者さんが腎移植の恩恵を受けているのはせいぜい4%程度に過ぎず、多くは血液透析に導入されているという現実があります。その理由として、ドナーの90%を献腎ドナーではなく生体腎ドナーに頼っているということがあげられます(☞参考:数字で見るCKD!)。生体腎ドナーとなっていただける方がいらっしゃらない場合もありますが、意外と多くの人が、誤解をされていることとしては、

・血液型が異なるので移植ができない。
・肉親からでないと、腎臓を提供してもらえない。
・腎移植はまず、透析に導入してから行われる医療である。
・腎移植には莫大な費用(数百万円)がかかる。

などといったことがあげられます。これらは、誤った認識や思い込み、あるいは誰かからの誤った、もしくは昔の情報です。

腎移植・透析をお考えの方はこちらへ ⇓ ⇓

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