透析患者インタビュー

透析患者インタビュー 血液透析患者 長屋善彦さん

透析患者インタビュー 血液透析患者 長屋善彦さん
透析患者さんにお話をお聞きする、腎援隊「透析患者インタビュー」第1回目は、血液透析歴15年の長屋善彦さんです。
長屋さんは16歳の時に腎機能の低下を指摘され、21歳の時に体調が悪化して入院した際に腎不全が発覚し、そのまま血液透析導入となりました。その後、愛知県名古屋市にある増子記念病院で血液透析を受けるようになり、4年前からは深夜の長時間透析オーバーナイト透析)を受けています。
血液透析とうまく付き合いながら、お仕事や患者会で活躍されている長屋さんと、増子記念病院 臨床工学課 平松英樹技士長、人工透析センター 西田歩看護師主任に、さまざまなお話をお伺いしました。

取材日:2017/06/21

目次

※このインタビューは、増子記念病院より候補となる方をご紹介いただき、ご本人様に応諾頂けた方を対象に実施しました。事前にご了承いただけた範囲で関連する情報を開示しております。記事の内容につきましては患者様から伺ったお話をそのまま掲載しておりますが、あくまで個人の経験と主観に基づくご意見・ご感想です。

経緯

Chapter1:突然の透析導入

-----まず、血液透析導入までの経緯について教えてください。

長屋さん
幼少時は少し貧血気味でしたが、体調に大きな問題はなく、腎機能に関しても、たまに健康診断で尿蛋白の検査値異常を指摘されるくらいでした。16歳の時、腎臓とは関係のない病気で入院した際に、初めて腎機能の低下を指摘されました。その後しばらく自宅療養していましたが、体調が安定してきたので、20歳頃から専門学校に通うようになりました。
しかし入学後、新しい環境で不規則な生活が続いたためか、2年目の春に体調を崩してしまい、その後徐々に悪化していき、ついには動けなくなってしまいました。病院で検査を受けたところ、「腎臓が機能していません」と言われ、そのまま血液透析導入となりました。

-----透析導入時、透析についてどの程度ご存じでしたか。

長屋さん
それ以前に腎機能の低下を指摘されていましたが、そこまで悪くなるとは考えていなかったので、透析の知識はまったくありませんでした。「透析が必要です」と言われて初めて透析というものを知った、という状況です。

-----透析導入された頃の気持ちを覚えていらっしゃいますか。

長屋さん
透析導入当初は、透析を受けること自体がしんどく、終わってからもしばらく動けなかったので、透析がある日は透析を受けるだけで1日が終わってしまいました。そのような状態がこれから一生続くのかと思うとショックでしたね。また、透析による生活の制限が多いことを知って「これからは何もできなくなってしまうのではないか」という不安もありました。

-----その後、どのようにして透析生活に慣れていったのですか。

長屋さん

長屋さん
透析導入のための入院が終わって退院すると、当時住んでいた岐阜県の透析施設で通院透析を受けるようになりました。実際に通院での透析生活が始まってみると、当初思っていたよりは生活を制限されることはありませんでした。夜間の時間帯に透析を受けるようにしたので、専門学校に復学できましたし、土日には友達と出かけることもできました。また、その頃から1回あたり5時間程度の比較的長い時間をかけた緩やかな透析を受けるようになったためか、透析終了後に疲労を感じることも少なくなりました。
もちろん、透析のための時間を確保する必要はありましたが、それ以外の時間はある程度の活動ができることがわかり、徐々に透析生活に慣れていきました。

-----食事についてはいかがでしたか。

長屋さん
私は透析導入まで腎不全であることに気づいていなかったので、保存療法としての食事療法を行っていませんでした。その影響もあり、透析導入当初は透析食がとても薄味に感じられました。ただ、それも徐々に慣れてきて、今では外食などの普通の味付けを塩辛く感じるようになりました。

-----透析治療で苦労したことはありますか。

長屋さん
透析を始めて間もない頃はありました。まず、シャントのトラブルに悩まされました。もともと自身の血管が細いこともあり、シャントがうまく使えなくなって、作り直した経験もあります。ドライウェイトの調整にも少し苦労しました。水分を除去し過ぎて透析中に脱水症状になったり、逆に水分の除去が不十分で心臓が肥大(大きくなること)してしまったり、肺に水が溜まったりしました。また、透析中に血圧が低下し、気分が悪くなることもありました。
※ドライウェイト:体の中の余分な水分を取り除いたときの体重。体に余分な水分が溜まっていない状態で、透析後の目標体重になる。

-----針刺しについてはどうでしたか。

長屋さん
最初の頃はかなり痛く感じました。私は急きょ透析導入になってシャントを作製したこともあり、透析を始めた頃はシャントの血管が十分に発達していなかったために、針刺しの失敗が度々ありました。
今は人工血管を移植してシャントとして使用しているので、針刺しの失敗も少なくなりました。また、透析前に針を刺す予定の箇所に局所麻酔のシールを貼っておくことで、痛みを軽減できるようになりましたし、長年同じ箇所に針を刺しているためか、痛みはずいぶん減りました。
※血管が細いなどの理由で、自分の血管でシャントを作るのが難しい場合は、人工血管を使用することもあります。

-----夜間の透析中はどのように過ごしていましたか。

長屋さん
テレビを見たり、眠ったり、本を読んだりしていました。また、パソコンを使用することもありました。

-----増子記念病院の患者さんは、透析中にどのように過ごしている方が多いですか。

西田主任
テレビをご覧になる患者さんが多いですね。ただ、テレビを見ているだけでも疲れてくるので、途中で眠る方もいます。また、器具を使って運動をする患者さんもいます。すぐに効果が出るわけではありませんが、1~2年も続けていると、透析中に足がつることが少なくなる、転倒しにくくなるといった効果があらわれると言われています。

エルゴメーター


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