ドクターインタビュー

静岡県立総合病院

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そらまめ応援外来

そらまめ応援外来

静岡県立総合病院では、2009年に腎代替療法(血液透析、腹膜透析、腎移植)の相談を行う専門外来を開設し、現在は「そらまめ応援外来」として、慢性腎臓病の進行を抑えるための生活指導も含めて、数多くの患者さんからの相談に応じています。
外来を開設した腎臓内科の森典子先生(写真中央)と、外来で実務を担当している高津幸代看護師(写真左)、橋口康江看護師(写真右)に、そらまめ応援外来の活動と、腎代替療法選択の実際についてお聞きしました。

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取材日:2018/07/25

目次

Chapter 1:そらまめ応援外来の成り立ち

-----「そらまめ応援外来」は、どのような経緯で開設されたのですか。

森先生
以前から、腎代替療法を検討する慢性腎臓病患者さんには、様々な選択肢について偏りなく知っていただきたいと思っていました。しかし、外来診察の際に医師が腎代替療法のすべてを説明することは時間的に困難です。そこで、腎代替療法について相談できる「腎代替療法選択外来」を2009年に開設しました。その後、腎臓の形がそら豆に似ていることから、より親しみやすい「そらまめ生活相談外来」に名称を変え、さらに「そらまめ応援外来」になって現在に至ります。

-----「そらまめ応援外来」に名称を変えたのは、どのような理由からでしょうか。

森先生
当初の外来は腎代替療法に関する相談が主でしたが、現在はもう少し前の段階から関わっており、腎機能を低下させないための生活指導や教育が基本となっています。そのため、「そらまめ(=腎臓)を応援するための外来」としました。
そして、腎機能に応じて受診していただく中で、まだ腎代替療法が必要ない段階から少しずつ代替療法について説明し、理解を深めていってもらうようにしています。

-----なぜ、腎代替療法が必要になる前の段階から関わるようになったのですか。

森先生

森先生
患者さんに、「病院から必要と言われたから仕方なく腎代替療法を受ける」というように考えてほしくなかったからです。腎代替療法が必要になった段階で初めて治療法について知っても、十分に理解することは難しいですし、治療を受け入れることも難しくなります。そのため、早い段階からそれぞれの治療法についての知識を身につけていただき、十分に検討した上で治療法を選び、納得して治療に臨んでいただけるようにしました。

----現在、そらまめ応援外来は、年間何名くらいの患者さんが受診していますか。

高津看護師
2017年は336件の受診がありました。完全予約制で、ほぼ毎日稼働しています。1日の予約枠は3件までで、1人あたりの受診時間は30分、スタッフは透析室の看護師が当番制で担当しています。
また、これとは別枠で、管理栄養士さんが食事に関する指導を行う「そらまめ応援外来:栄養編」もあります。

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