腎移植者インタビュー

レシピエントインタビュー
生体腎移植者 高須 武雄 さん

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生体腎移植者 高須 武雄 さん

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Chapter 2: 透析を経ない先行的腎移植に向けて

-----高須さんは透析をせずに移植を受けられたということですが、初めて阪大病院を受診されたときのクレアチニン値はどのくらいでしたか。

高須さん
4~5mg/dLだったと思います。

今村先生
初診時のクレアチニン値が高いと、一時的にでも透析を受けてから移植手術を行うことも多いですので、そのくらいの数値の段階で受診されたことが、一切透析導入をせずに移植手術ができた1つの理由ですね。

高須さん
移植手術を受けるころには、クレアチニン値は8mg/dLにまでなっていましたが、その時点でも少しむくみがあるくらいで、自覚症状はほとんどありませんでした。結局、私の場合は透析治療を受けずに移植を受けているので、何の苦労もせずに元の生活に戻ることができました。苦しかったのは移植前の食事療法(タンパク質制限や塩分制限)くらいです。

-----どのくらいの期間、食事療法を行っていたのですか。

高須さん
クレアチニン値が3~4mg/dLくらいになってから始めましたので、約1年くらいです。栄養指導を受け、タンパク質は1日50gに制限していました。私はお肉が大好きなのですが、すき焼きのお肉も2切れでタンパク質が10gくらいになってしまいますので、それまでのようには食べることができず、つらかったですね。また、毎日料理をする妻も、全ての材料を量りながら料理していましたので、大変だったと思います。

-----高須さんは食事療法もきちんと行っていたので、結果として一度も透析を受けずに移植ができたのですね。

今村先生

今村先生
そうですね。移植手術の予定があるからといって、食事療法を行わなくていいわけではありません。きちんと決められた範囲内に制限しないと、手術前に想定以上に腎機能が悪化し、透析療法を受けなければならなくなる人もいらっしゃいます。移植手術を良い状態で迎える努力を続けなければなりません。


-----移植手術に向けて、食事以外で気を付けていたことはありますか。

高須さん
それまでは自宅で腹筋をしたりしていたのですが、そのような運動は止め、運動し過ぎないように気を付けました。

-----先生、良い状態で移植を受けるためには、一般的にどのようなことに注意が必要ですか。

今村先生
やはり食事療法が一番大切です。また、感染症にも注意が必要です。腎不全の患者さんが感染症にかかると、溢水(いっすい)といって体内の水分が過剰な状態になり、緊急透析が必要になることもありますので、食事療法と感染予防をしっかりと行っていただきたいと思います。

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☞ 【参考】
腎移植者インタビュー
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