生体腎移植者の体験談｜高須武雄さん_3 | 家族と考える慢性腎臓病サイト腎援隊

Chapter 3：　手術を終えて

-----阪大病院では、腎移植手術の際にはどのくらいの期間入院するのですか。

今村先生：
ドナーは手術2日前、レシピエントは8日前に入院します。手術後、ドナーは7～10日、レシピエントは約1カ月で退院となります。

-----手術後の体調はいかがでしたか。

高須さん：
手術が終わった日の晩は苦しくて一睡もできなかったのですが、2日目からは楽になりました。手術後1週間もすると、早く退院したくて仕方がありませんでした。

-----ドナーである義弟さんはどうでしたか。

高須さん：
義弟は手術の翌日から歩いていました。

今村先生：
当院では、基本的にドナーもレシピエントも、手術の翌日から歩いてもらっています。合併症予防目的でもあります。
ただ、レシピエントは、術後しばらくはいくつか管が繋がっており、1人で動くのは難しいので、看護師などと一緒に歩いてもらっています。

-----入院中の生活はどうでしたか。また退院に向けてどのような指導がありましたか。

高須さん

高須さん：
入院中は病院の食事も美味しかったですし、今村先生をはじめ、先生方が何回も様子をみに来てくれました。また、移植コーディネーターの方にはいろいろな相談に乗っていただきました。
退院に向けては、退院後の生活の注意点をまとめた50ページほどの冊子を頂きました。冊子には、移植3カ月後、半年後、1年後、それ以降の注意点が具体的に書いてありましたので、かなり読み込んで暗記しました。
さまざまな注意点がありましたが、私はたくさん水を飲める方ではなかったので、「水分は、1日最低2Ｌは取りましょう」と言われたのが一番つらかったですね。今でも朝の服薬時に、水をなんとか1L飲むようにしています。

今村先生：
水分は、本当はあまり時間の偏りが無いように取っていただく方がいいのですが、睡眠中は水分を取っていないため、朝にたくさん飲むことは悪いことではありません。水だけではなく、お茶でもよいので、できるだけこまめに水分補給するようにしてくださいね。