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Q

どのような状態になったら
透析が必要になるのですか?

どのような状態になったら
透析が必要になるのですか?

回答いただいた先生
本町矢吹クリニック 院長 政金 生人 先生
本町矢吹クリニック 院長 政金 生人 先生
どのような状態になったら、透析が必要になるのですか?

掲載日:2017/07/20

A

透析が必要と判断される時期は、血液透析腹膜透析で少し異なります。

HDとPD

吐き気、むくみ
<血液透析を始める時期>
慢性腎臓病では、「気持ちが悪い」「むくみがある」といった症状や、血液中のカリウムが過剰になる「高カリウム血症」、心臓が全身にうまく血液を送り出せなくなる「心不全」といった合併症が起こる場合があります。それらの症状や合併症に保存的治療でも対処できない場合は、透析を始めることを考えなければなりません。

疲れて通勤
また、家事や食事、通勤といった日常生活にどれほどの支障があるのか、といったことも重要な判断材料です。透析を受けてそれらの支障を小さくした方が生活の質が高くなるのであれば、透析を始めることを考えます。

これらに加えて、栄養状態や年齢、腎不全の原因となっている疾患など、さまざまな状況を総合的に判断して透析を始める時期を決めるのが一般的です。

ただし、症状や合併症がなくても、遅くとも腎機能の程度を示すGFRが2mL/min/1.73 ㎡になるまでには透析を始めることが望ましいとされています(*1)

<腹膜透析を始める時期>
腹膜透析においても、症状や合併症が治療によって改善されないときには透析開始を考えます(*2)
ただし、腹膜透析は血液透析よりも少し早い時期に始めることが勧められます。腹膜透析は、残された腎臓の機能(残存腎機能)が保たれやすいことが1つの特長です(*3)。この残存腎機能をどれだけ保つことができるかによって、透析開始後どのくらいの寿命があるかが変わってくると言われています(*2)。そのため、腹膜透析は、症状や合併症がなくても、腎臓の機能が比較的保たれているうち、具体的にはGFRが6.0mL/min/1.73 ㎡未満になったら始めるのが望ましいとされています(*2)

開始時期のイメージ

 ※先行的腎移植:維持透析を経ずして行う腎移植(参考:先行的腎移植

☞参考:腎移植・腹膜透析・血液透析…どうやって治療法を選ぶ?「腎代替療法 私の選び方

腎移植・透析をお考えの方はこちらへ ⇓ ⇓

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<出典>
*1 日本透析医学会 維持血液透析ガイドライン:血液透析導入 日本透析医学会雑誌 2013; 46:1107-1153
*2 日本透析医学会 腹膜透析ガイドライン(2009年版) 日本透析医学会雑誌 2009; 42:285-315
*3 日本腎臓学会ほか 腎不全 治療選択とその実際(2016)


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