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Q

透析以外に末期腎不全の治療法は
ありませんか?

透析以外に末期腎不全の治療法は
ありませんか?

回答いただいた先生
伊丹腎クリニック 院長 伊丹 儀友 先生
伊丹腎クリニック 院長 伊丹 儀友 先生
透析以外に末期腎不全の治療法はありませんか?

掲載日:2017/12/07

A

腎移植
透析以外の末期腎不全の治療法としては、腎移植があります。
透析は失われた腎臓の機能の一部を補いますが、腎移植は、移植された腎臓の機能が安定していれば、ほぼ完全に腎機能を代替することができます。そのため、腎移植には、透析に比べて以下のようなメリットがあります。

<生活の制約が少ない>
一般的な血液透析では、週3回透析施設に通院し、1回4~5時間程度の透析を受けます。腹膜透析では、1日に3、4回、1回20~30分程度かけてご自身で透析液バッグの交換を行い、病院に月1、2回程度通院します。
一方、腎移植を受けた場合、移植した腎臓の機能が安定していて、特別な合併症がなければ、毎日の免疫抑制薬の服用と月1回程度の通院・検査以外は、健常者とほとんど変わらない生活を送ることができます。

☞ 参考:透析ライフ「通院血液透析の生活パターン」「腹膜透析の生活パターン

腎移植後の生活

<食事・飲水の制限が少ない>
夫婦で外食
一般的な血液透析や腹膜透析を受けている患者さんは、食事療法をしっかりと行う必要があります。一方、腎移植を受けた患者さんの場合、一部飲んだり食べたりしてはいけないものはありますが、腎機能が安定していれば、食事については透析患者さんと比較してかなり自由になります。ただし、肥満(体重増加)は移植腎に負担がかかりますので、太らないように注意する必要があります。

☞ 参考:透析ライフ「透析患者さんの食事」・腎移植ライフ「腎移植後の食事

<生命予後が優れている>
高齢夫婦の旅行
一般的に、腎移植の方が透析よりも生命予後が優れているとされています(*1)。近年、移植医療の進歩に伴い、生存期間の成績はさらに向上しています(*2)

☞ 参考:ドクターコラム「移植腎の生着率と患者生存率について

他にも、腎移植後は透析患者さんに比べて妊娠・出産ができる可能性が高くなる(☞ 腎移植後の妊娠・出産)などのメリットがあります(*1)

ただし、移植された腎臓が必ずしも一生機能し続けてくれるとは限りません。移植腎が拒絶反応などによって機能を失い、透析導入や再移植が必要になる場合もあります。
また、移植後は免疫抑制薬の服用によって免疫機能が低下するため、感染症への注意も必要になります。

手洗いうがい

日本の腎移植件数はこの20年で大きく増え、ここ数年は年間約1,600件の腎移植が行われるようになりました(*2)。最近は、ドナーとレシピエントの血液型が違っても、場合によっては70代でも腎移植が可能となり、夫婦間腎移植高齢者の腎移植も増えています(*3)
腎移植はより身近な医療になってきています。腎移植に少しでもご興味がある方は、腎移植を行っている病院や、「病院を探そう!」で紹介している病院で一度詳しくお話を聞いてみることをお勧めします。

夫婦で医師に相談

*1 日本腎臓学会ほか 腎不全 治療選択とその実際(2017):11
*2 日本移植学会 臓器移植ファクトブック2016
*3 日本移植学会・日本臨床腎移植学会 腎移植臨床登録集計報告(2016) 移植 2016;51:124-144


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